旅と感覚|くすしき
2026.09.25
何もしない旅へ。四万温泉で、予定のない一日を過ごす
あなたは「四万温泉で何もしない旅」と聞いて、どんな時間を思い浮かべますか?
古くは湯治で栄えた四万温泉らしく、何度も湯に浸る。
ベッドに寝そべって、昼寝をする。
気が向いたらお酒を飲む。
窓の外の山を、なんとなく眺める。
そして、また温泉に入る。
……こうして書いてみると、何もしない旅も意外と忙しそうです(笑)。
でも、ここでいう「何もしない」は、本当に何もしないという意味ではありません。
旅先で「次は何をしよう」と考え続けることを、ちょっとやめてみる。
そんな旅です。
「何もしない」を予定に入れない
せっかくの旅行だから、と予定をたくさん入れたくなる気持ちはよくわかります。
10時に散歩。
11時にカフェ。
13時に観光。
15時に温泉。
夕食までにもう一か所……。
もちろん、そんな旅も楽しい。
でも、「何もしない旅にしよう」と決めたのに、
10時 温泉、11時 読書…..
と予定を組んだら、結局あまり変わらない気もします。
くすしきでおすすめしたいのは、「何もしない」という予定を入れることではありません。
予定そのものを、少し手放してみることです。
温泉に入りたくなったら入る。
眠くなったら眠る。
外へ出たくなったら散歩する。
何もしたくなければ、窓の外を眺めている。
時計ではなく、自分の感覚で一日を過ごしてみる。
くすしきは、そんな時間のためにつくった宿でもあります。
何もしないと、話し始める

いつも一緒にいる、あなたのパートナー。
会話はしているつもりでも、家にいればテレビを見たり、スマホでSNSを眺めたり。
同じ部屋にいるのに、二人とも別の画面を見ている。
……私もよくあります(反省)。
くすしきには、テレビがありません。
そして客室には、スマホや時計をしまうための小さな箱があります。
もちろん、しまわなくても構いません。
でも、ちょっとしまってみる。
すると、意外とやることがありません。
だから、話す。
山を見る。
また話す。
温泉に入る。
そして、また話す。
話すことがなくなったら、二人で黙っていてもいい。
いつもなら何となくスマホに手を伸ばしてしまう、その数分が残ります。
何もしない旅は、普段より少し長く話す旅なのかもしれません。
そしてこれは、前の記事でも書いた「デジタルデトックスの旅」にも少しつながっています。
デジタルを完全に断つ必要はありません。
ただ、ときどきスマホを箱にしまって、目の前にいる人や、目の前にある景色に戻ってみる。
それくらいのデジタルデトックスなら、旅の途中で気軽に試せると思います。
一人なら、もっと何もしない

もちろん、何もしない旅は二人旅だけのものではありません。
一人なら、さらに自由です。
本を読んでもいい。
読み始めて3ページで寝てもいい。
朝から温泉に入ってもいい。
野草茶を飲みながら、ぼんやり山を眺めていてもいい。
気が向いたら外へ出る。
気が変わったら、出なくてもいい。
誰かに「今日は何をしたの?」と聞かれて、
「特に何も」
と答えられる一日。
それは、案外ぜいたくな時間なのかもしれません。
四万温泉は、何もしないのが得意です
四万温泉は、東京から約3時間。
山に囲まれた、小さな温泉地です。
大きなテーマパークはありません。
深夜まで賑わう繁華街もありません。
コンビニも、ファーストフード店も、ちょっと歩いて行けるところにはありません。
夜になれば店は閉まり、温泉街は静かになります。
聞こえてくるのは、川の音。
山を眺めていても、次々に何かが起こるわけではありません。
でも、だからいい。
四万温泉は古くから、湯治の地として人を迎えてきました。
湯に浸かる。
休む。
食べる。
眠る。
そして、また湯に浸かる。
もしかするとこの土地は、ずっと昔から何もしない旅を知っていたのかもしれません。
その四万温泉の中でも、さらに静かな場所

四万温泉はいくつかのエリアに分かれています。
くすしきがあるのは、その中でも温泉街の入口にあたる「温泉口」と呼ばれるエリアです。
中心部の商店や旅館が集まる場所から少し離れています。
目の前を流れる四万川。
その向こうに山。
夜になると人通りも少なくなります。
四万温泉そのものが静かな場所ですが、くすしきはその中でも、さらに静かなところにあります。
何かをしようと思えば、もちろん出かけることもできます。
でも、ここにいると、
「まあ、今日はこのままでいいか」
と思えてくる。
私たちは、それもくすしきの立地が持つ力のひとつだと思っています。
くすしきには、何もない?
くすしきには、テレビがありません。
コーヒーも、紅茶も、緑茶もありません。
代わりにあるのは、野草のお茶。
スマホをしまう箱があります。
目の前には山があります。
川があります。
温泉があります。
食事があります。
静かな音があります。
香りがあります。
そして、二室しかありません。
何かを次々に消費するための宿ではありません。
その代わり、普段は気づかないようなものがあります。
窓から入ってくる光が少しずつ変わること。
川の音が、時間や天気によって違って聞こえること。
温泉に入ったあと、何となく眠くなること。
夕食まで、まだずいぶん時間があること。
そんなことに気づき始めると、
何もしないはずだった一日が、意外と退屈ではありません。
むしろ、何もしないためには、
それくらいが、ちょうどいいのかもしれません。
次の旅では、
「どこへ行こう」
「何をしよう」
からではなく、
「何もしないでいよう」
から旅を考えてみる。
そんな一日を、四万温泉のくすしきで過ごしてみませんか。
くすしきについて
群馬・四万温泉にある、
2室だけの小さな宿です。
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